「大博のだし」開発への想い
大博昆布のはじまりは1915年・大正4年。
『広く国民の健康増進に寄与する』という創業の精神を定め、美味しい食品を提供する事以上に「健康」にこだわりました。
そして創業100年の節目でもある2015年、さらに「食卓」に貢献出来ないかと開発したのが「大博のだし」です。
今回は「大博のだし」の開発への想いについてお話しています。
PTA会長を通して直面した子どもたちの環境
かつて、小学校のPTA会長という身に余る大役を経験させていただいた事がございます。その頃、ある地方で起こった事件が発端となり日本中の学校現場で「いじめ」についての認識や対応を改めることとなりました。
PTA会長という役職上、多くの情報に触れることになります。そこでニュースで見聞きするような、子どもにまつわる話は、実は身の回りにたくさん存在していることを知りました。
もちろん私の力などは軽微で、たいしたことは出来ませんでしたが、任期を全うしたときに感じていたのは、経営者として、事業を通して何が出来るのかという問いでした。
私の関わった事案において、子ども達が抱える多くの問題のほとんどの根本は家庭にありました。
だしを通して、あたたかい食卓を
2015年。創業100年の年。
「事業を通してその食卓に何か貢献できないか。」新たなオリジナル商品の開発をスタートしました。
現代は皆忙しいですから、昆布や鰹節のだしは手間を感じる方もいらっしゃいます。薄めるだけ、溶かすだけのだしでも手軽に料理は作れます。もちろんインスタントであればだしを気にせずとも一品が完成します。
でも、週に一回でも、いつもよりひと手間かけた「だし」を使った料理・暖かい食卓を囲んで、子どもたちが今どんなことを感じているか考えているかを聴いてもらいたい。こんな願いから、昆布や鰹節といった天然素材をそのままパックに入れた「だしパック」を弊社のオリジナル商品としてご家庭向けに発売しよう!と思いました。
家庭の味がうまれる”ひと手間”の価値
すでに市場には類似商品はたくさんありましたが、ほとんどが簡便性に訴求する「味付き」でした。いわゆる、「これだけで味が決まる」というものです。もちろん便利で美味しいのですが、同じことをしても意味がありません。手間をかけないことを価値とした商品を作ってしまっては軸がブレてしまいます。家庭の味、その味付けの「ひと手間」も価値だと考えるからです。
そこで、食塩や粉末醤油などの調味料による味付けは一切しないことに決めました。もちろん、化学調味料も使いません。化学調味料だけでなく酵母エキスなどのうま味調味料も混ぜないことにしました。商品としては、うま味調味料を入れた方がコストを下げることができます。昆布や鰹節などの天然素材よりも工場で人工的に作ったうま味調味料の方が当然安くなるからです。また、塩分もうま味の一種です。例えば食塩などは最も安い調味料で、入れれば入れるほどコストが下がります。
とはいえ、出来るだけお求めやすい価格にしたいのは当然です。
中身には妥協できません。代わりに、パックの素材やラベルのコストで調整を行いました。もっとお洒落な、素敵な色合いのパックもありますが、少し高くなるのです。また、商品名のラベルは外注せずに(完全に素人ですが)自社内でデザインしました。余談ですが、いずれリニューアルの時期が来ましたらデザイン変更を検討しております。お買い上げいただいた皆様からお預かりした利益をそのデザイン資金にして、さらにお客様に貢献できる商品づくりを目指します。
このような経緯で、「本物の天然素材」のみを使った、オリジナルだしパックを開発しました。
大博昆布株式会社
代表取締役 髙垣 大輔
ご相談・お問合せ
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